AIが編集まで担えるようになった今、頼む側には何が変わるのか。スマホの音声だけで短編映画を仕上げた経験からお伝えします。
先日、パソコンを開かず、スマホの音声入力で指示を出すだけで、実写AIの短編映画『愛・ギックリ腰』(約3分)を一本仕上げました。話しかけた指示は自宅のパソコンに届き、実際の作業はAIがこなします。私がやったのは、各場面でどんな映像がほしいかと、曲の方向性を言葉で伝えること。あとは出来上がりを見て、採用か修正かを伝えるやり取りを繰り返しただけです。
いちばん驚いたのは、これまで必ず人の手が残っていた編集まで、AIがほぼこなしたことです。映像のつなぎ、音楽の当て込み、セリフの調整、セリフの場面で音楽が自然に下がる仕上げまで、指示だけで進みました。場面をつないで短編にできるなら、理屈のうえでは30分、60分の作品もつくれる段階に来ているということです。
頼む側にとっての大きな変化は、同じ期間と予算の中で、私たちが試せる回数が増えることです。以前は1つの場面で5回、10回とやり直していた映像の生成も、今は1〜3回ほどで狙いに近づきます。そのぶん、一つひとつの場面の仕上げに時間をかけられます。
方向を確かめていただくのは、映像にする前の脚本と絵コンテの段階です。言葉と静止画のうちに方向をしっかり固めておくほど、映像になってからの仕上がりが狙いに近づきます(絵コンテで確かめてから動かす進め方)。撮影素材がなくても、写真と音声だけから映像をつくることも現実的な選択肢になりました。
ただ、同じツールを使えば誰でも同じ仕上がりになるかというと、そうではありません。AIへの指示文には半年以上かけて積み上げた工夫が詰まっていて、その精度が仕上がりを左右します。脚本や構成を組み立てる企画の力も、まだAIが人に追いついていない部分です。
もう一つ大事なのが、AIに好みを覚えさせることです。修正のやり取りを重ねるほど、AIはこちらの好みを理解し、速さと質が上がっていきます。頼む側の方には、最初の打ち合わせで「好きな映像」「避けたい表現」を共有していただくほど、早い段階から狙いに近いものをお見せできます。AI動画制作は最低料金10万円〜、企画から納品までまるごとお任せいただけます。